ゆるエシカル

ゆる~いエシカル消費やサステイナブルライフを試みています

広まるものは儲かるもの

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世の中で広まるものにはどんな条件があるでしょうか。

 

「お金をかければヒットする」というわけではないのは明らかですが、「誰も儲からないのにヒットする」というものはまずありません。

 

それは何を表しているのかというと、本当はいいものでも、誰もいい思いをしないから(儲からないから)広まらない、といったものがたくさんあるということです。

 

私はワセリンを知ったときにそう思いました。アットコスメで殿堂入りをするなど、口コミの世界で話題になるまで、私はワセリン(プロペト)の存在を知りませんでした。実家がニベア派だったのも関連しているでしょうか。皮膚科と縁遠かったのも理由の一つだと思います。

 

「ワセリンってなんにでも使えるしいいな、もっと小さく小分けにしたらニーズがあるのでは」と思いましたが、500g入りで1000円もしないで買えるのです。500gといったら、使い切るまでに何年かかるかわからないほど。これを小分けにしたら、その中身は数十円ほどでしょうか。ほとんどパッケージ代、流通代となり、儲けはいくらにもならないことは明らかです。

 

小分けにして売るためには、高いものを付加しなければならないのです。

 

小分けにしないにしても、ワセリンはとてもいいものだから販促をしよう! と思っても、500gを1000円で買えるのですから、儲けを乗せるのも簡単ではありません。また、お客様がリピーターになってくれたとしても本当にときどきしか買わないでしょう。ある程度サイクルの早い商品でなければ、売ってもいいことはないのですね。

 

「売っても儲けがない」ものは、人を動かすことができません。販促も広告もできないし、チラシやポスターを作ることもできません。お店の売り場でさえ、営業マンがいないと確保できないのです。

 

値段が高く、儲けの多い商品は、たくさんのお金を掛けられます。サイトをきれいにしたり、売り場を確保したり、広告を出したり、いくらでも。その中で人目に多く触れて、本当によい物なら口コミが生まれます。でも、儲けがない商品はその土壌に乗ることができません。

 

そういうことを考え始めると、高い成分の入っている化粧品がいいかどうか、なんだかよくわからなくなってきます。そのため、実は宣伝もなにもされていないものに、いいものがあるのでは……と考え始めたのでした。